第15回日本睡眠歯科学会総会・学術集会のご報告
大会名 | 第15回日本睡眠歯科学会総会・学術集会 睡眠歯科医学基礎講座2016 |
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テーマ | 睡眠歯科へのNavigation & Aviation | |
会長 | 外木 守雄 (日本大学歯学部口腔外科学講座口腔外科学講座 教授) |
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開催日程 | 2016年11月12日(土)〜13日(日) | |
会場 | 日本大学会館大講堂 | |
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講演
特別講演
睡眠歯科学会に望むこと
~睡眠障害の弊害について~伊藤 洋 先生
(東京慈恵会医科大学葛飾医療センター)
教育講演
歯科診療にまつわる法律問題
~紛争予防のためにできること~水沼 直樹 先生
(亀田メディカルセンター 弁護士)
ランチョンセミナー
これからのSAS治療
―医科と歯科の連携の重要性白濱 龍太郎 先生
(医療法人RESM 睡眠呼吸メディカルケアクリニック/
順天堂大学医学部公衆衛生学/丸八真綿睡眠研究センター)シンポジウム1 口腔内に用いる各種治療法に対する― Pros & Cons ―
1.OSA に対する口腔内装置は一体型か分離型か?
一体型のPros & Cons―鈴木 浩司 先生
(日本大学松戸歯学部顎口腔機能治療学講座,
日本大学松戸歯学部付属病院いびき外来)2.分離型口腔内装置の利点,欠点,実際
―長崎大学で開発した上下顎装置連結材―柳本 惣市 先生
(長崎大学病院有病者歯科治療部/
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科口腔腫瘍治療学分野)シンポジウム2 睡眠歯科研究:最近のトピックス
1.オーラルアプライアンスの最適な下顎位を求めて
鱒見 進一 先生
(九州歯科大学口腔機能学講座顎口腔欠損再構築学分野)
2.睡眠呼吸障害に対する歯科的アプローチ
小林 正治 先生
(新潟大学大学院組織再建口腔外科学分野)
3.Oral appliance therapy of sleep-disordered breathing―Indication, and successful outcome
Jin Woo Chung 先生
(Department of Oral Medicine and Oral Diagnosis School
of Dentistry, Seoul National University, Seoul, Korea)
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表彰
最優秀発表賞
終夜ポリグラフ検査による口腔内装置の
治療効果判定はどのタイミングで行うか?江野 幸子 先生
(JR東京総合病院歯科口腔外科/明海大学歯学部)
優秀発表賞
閉塞性睡眠時無呼吸症患者に対するOA 療法の
治療効果予測モデルの開発石原 直樹 先生
(東京医科歯科大学歯学部附属病院歯科総合診療部/東京医科歯科大学歯学部附属病院快眠歯科(いびき・無呼吸)外来)
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睡眠歯科医学基礎講座-11月12日(土)
入門編
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)とは
睡眠生理,OSAの病態,合併症,PSG検査結果の読み方座長:秀島 雅之 先生 (東京医科歯科大学歯学部附属病院 快眠歯科外来)
柏崎 潤 先生 (旭ヶ丘ジュン歯科)
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)とは
睡眠生理,OSAの病態,合併症,PSG検査結果の読み方佐藤 誠 先生
(筑波大学 国際統合睡眠医学研究機構)
歯科で行う検査,診断
OSA患者の全身的・局所的特徴,Oral Appliance治療効果予測中村 周平 先生
(東京医科歯科大学歯学部附属病院 快眠歯科外来)
Oral Appliance(OA)治療について
OAの作用機序,作製方法,下顎タイトレーション副作用,フォローアップ猪子 芳美 先生
(日本歯科大学新潟病院 総合診療科 睡眠歯科センター)
Continuous Positive Airway Pressure(CPAP) 治療
CPAP治療の概要,利点,欠点,医科歯科連携における要点林 俊成 先生
(所沢呼吸器科クリニック)
研究編
医学論文とは
〜原著、症例報告、総説、短報告、手紙の違い角谷 寛 先生
(滋賀医科大学医学部 睡眠行動医学講座)
異分野から学ぶ睡眠歯科研究のヒント
對木 悟 先生
(神経研究所附属睡眠学センター)
質の高いデザインとは?
〜システマティックレビューから学ぶ奥野 健太郎 先生
(大阪大学歯学部附属病院 顎口腔機能治療部)
今後の睡眠歯科医学研究の方向性
〜論文審査員の立場から外木 守雄 先生
(日本大学歯学部 口腔外科)
歯科技工士・歯科衛生士 イブニングセミナー
歯科技工からみたOA製作と注意点
杉山 透 先生
(ソムノメッドジャパン株式会社)
携帯型睡眠呼吸障害検査について(概要と装着デモ)
古畑 升 先生
(日本歯科大学病院いびき・睡眠時無呼吸診療センター内科臨床教授/
古畑いびき睡眠呼吸障害研究所所長)長瀬 由紀子 先生
(古畑いびき睡眠呼吸障害研究所主任歯科衛生士)
12日は睡眠歯科基礎講座2016入門編・研究編に続き今回初の企画であるコ・デンタル向けに、OAの技工と簡易睡眠呼吸障害検査についてのイブニングセミナーが開催されました。その後の懇親会では、今回初参加された韓国睡眠歯科学会の先生方との懇親を深める事ができ大変有意義でした。
13日は今回のNavigationとして、特別講演に日本睡眠学会理事長 伊藤洋先生から「睡眠歯科学会に望むこと~睡眠障害の弊害について~」と、教育講演に亀田メディカルセンター弁護士の水沼直樹先生から「歯科診療にまつわる法律問題~紛争予防のためにできること~」と、共に今後我々睡眠歯科医療従事者が適正な睡眠医療の一翼を担う上で為になる内容でした。またAvigationとして、シンポジウム1「口腔内に用いる各種治療法のPros & Cons」会場の参加者へ意見を求める新たな試みと、シンポジウム2「睡眠歯科研究:最近のトピックス」韓国睡眠歯科学会Prof. Jin-Woo Chung (Vice President of KADSM)らによる近年の睡眠歯科研究のトピックスについてと、共に明日からの臨床に役立つ内容であった。
またランチョンセミナーはフィリップス・レスピロニクス合同会社協賛で、医療法人RESM睡眠呼吸メディカルケアクリニック 白濱龍太郎先生から「これからのSAS治療-医科と歯科の連携の重要性」と題しご講演いただきました。
一般演題は、韓国のUnbong Baik先生を含め口演11題、ポスター23題と大変盛会でありました。今回の大会テーマである「睡眠歯科へのNavigation & Avigation」に即した多岐に渡る大変充実した2日間でした。
最後に今回の学術集会の開催にあたった関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。(広報委員会 記)